『回転銀河1』海野 つなみ

恋愛

回転銀河』は海野つなみさんが描く高校を舞台にした恋愛オムニバス。今、切ない恋をしている人も、かつて恋をしていた人にも刺さる作品です。

著:海野つなみ
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回転銀河1 あらすじ

回転銀河』では、近親相姦や同性愛などな恋愛も扱っています。最初は正直ちょっと抵抗がありました。

でも、読み始めたら面白くて、気が付いたら全巻そろえていました。登場人物たちが少しずつ重なりあってリンクしているのが特徴です。

イノセント・インセスト

ぜんそく治療のため2年間家を離れていた衿子。彼女は久しぶりに会った弟・ハルのかっこよく成長した姿に、思わずときめいてしまう。

しかし、ハルの態度はそっけなく、時に怒りさえみせるようになってしまった。そんなハルの態度に悲しむ衿子。でも実は、お互い相手のことを意識していて…。

ぼくの惑星

衿子の元彼(といっても一週間だけ)のイズミは、お人好しでみんなのいじられキャラ。

特に衿子には信頼されていて、ハルとの姉弟愛について相談をもちかけられるほど。

衿子に思いを寄せるイズミはそれでもいいと思っている。しかし、バスケ部の後輩・池上に「自分に言い訳をしている」と指摘され…。

空を飛んだ日

恭子は入学当時に男子学生から胸をさわられ男嫌いになった。そんな恭子に優しく声をかけてくれたのが、「王子」と呼ばれるボーイッシュな少女・須磨だった。

須磨に思いを寄せる恭子だったが、須磨は同じバスケ部の池上を好きで…

満月

池上は練習中、須磨がファンに騒がれる様子が気に入らない。彼に嫌われていると感じた須磨はバスケに打ち込むため、池上同じく早朝練習に励む。

一言も口を聞かなくても、濃厚な時間だった。

あるきっかけから、池上は須磨のことが気になりだしたが、彼女が他の男と話している場面に出くわし、思わず追いかけてしまい…。

星のように回転し、影響し合う人々

マンガの登場人物たちが経験する恋に、読んでいるこちらも、切なさやときめきを追体験させてもらえます。
読み終わったあと、文化祭の後のような満足感と切なさの残る物語でした。

タイトルに星や天文学の言葉がつけられていて、それがこの物語の美しくも切ない世界観と見事に表しています。

恋をしている人も、かつて恋をしていた人も、愛しく切ない思いを抱いたことのある人すべてに読んで欲しい逸品です。

『回転銀河』は海野つなみさんの知る人ぞ知る作品ですが、私は名作だと思っています。もっと世に知られて欲しい…。

高校生の恋愛のピュアさや残酷さをリアルに描いていて、モブもメインも回転して、平等に描かれるところが本当にすごい。

海野つなみ作品感想

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