『クロエマ 1』海野つなみ

クロエマイメージ 人間ドラマ
クロエマイメージ

海野つなみさんの『クロエマ』は、ちょっとビターな人間関係の物語です。

お嬢様と貧困女子、立場も価値観も違う二人が一緒に住むことになり、そこから様々な人の問題が入り混じります。

人気作の『逃げ恥』とは対照的で問題は解決しないし、人間関係もこじれたまま。でも海野さん独特のコメディタッチで描かれているので読んでいてすごく面白いし、少しだけ救いもあるので安心です。

『クロエマ 1』あらすじ

江間(エマ)宵は、仕事も住むところも無くして街をさまよっていた。ネットカフェ宿泊料金節約のため、庭で仮眠を取っていたところを、家主の黒江(クロエ)に発見される。

エマから事情を聞いたクロエはなりゆきで家に泊めることに。その夜、家が火事に遭い、エマのおかげで助かったクロエは、エマの職が決まるまで暫定的な同居を持ちかける。

その後、クロエは暇つぶしに趣味のタロット占いの店を開く。そこには様々な事情や闇を抱えた客が集まるようになり…。

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価値観の違う二人

『クロエマ』のキャッチコピーとして書かれていたのがこのフレーズ。

仲良くなくても一緒にいれます

普通の物語だったら、同居したら友情やら絆やらが芽生えそうなものですが、この二人はいい意味で仲良はくない。(笑)

エマはこれまで貧乏で忙しかったため料理も家事もほとんどできません。一方でクロエは自分の生活スタイルをきっちり確立しています。

でも、なんだかんだで息が合ってくるんです。この二人。エマはこれまで「人に嫌われない程度の自己主張」で生きてきたから、人に強く主張できなかったのですが、案外クロエにはズケズケと物を言っています。

たぶん、クロエに対しては酷いところをすべて見せてしまったので、取り繕うことがないからかもしれません。

解決しない人間関係

『逃げ恥』では、恋愛や結婚、家事や仕事に対して、主人公のみくりと平匡さんが話し合って解決してきました。

ところが『クロエマ』では解決しません。クロエの占いに来る人は深刻な悩みを抱えているけれど、それを直視できずに他人のせいにしたり、問題から逃げたりしています。

結局、自分の問題は自分で解決するしかないし、他人がどうこうできるものじゃないんですね。それでもクロエやエマの行動で問題を客観視できれば少しは「まし」になりそうな気がします。

クロエマ2の感想はこちら

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