『デイジー・ラック』海野つなみ

デイジー・ラックイメージ 恋愛
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逃げ恥』の海野つなみ先生が描く、30代女子の恋と仕事の物語『デイジー・ラック』。

この漫画はバカ売れしたり、ドラマ化されるわけじゃないけど、心がほっこりするオススメ漫画です。…と、以前書いていたら、2018年春にドラマ化されてびっくり。

時代が海野つなみ作品に追いついてきた気がします。

『デイジー・ラック』あらすじ

楓、ミチル、えみちゃん、薫は小学校からの幼なじみ。

えみちゃんの結婚式を期に、久しぶりにあつまった4人は「ひなぎく会」というグループをつくり、月に一度、近況報告を兼ねた女子会をたのしんでいる。

楓はパン職人、ミチルは手作りの鞄の製作、えみちゃんは主婦で料理上手、薫はエステ会社の企画・営業のキャリアウーマン。

4人それぞれの日常や悩み、トキメキを、海野つなみ先生がやさしく、切なく、時にコミカルに描いています。

『デイジーラック』の女性たち

パン職人の楓

パン職人として修行中の楓は、海外修行から帰った先輩・安芸さんに魅かれていくが、安芸さんは結婚した店長の娘・エリさんを忘れられずにいる。

切ない思いをいだきながらも、楓は新しいパン作りにチャレンジしたり、職人としても女性としても成長していきます。

キャリアウーマンの薫

薫は美人でキャリアもあるのに、なぜか男運が悪い。年下の浮気男と別れたものの、今度の相手は、なんとライバル会社のエリート営業マン。もちろん会社には内緒…

仕事に、恋に悩みはつきません。

美人で仕事もできるのに、どこか抜けている薫は『逃げるは恥だが役に立つ』の、百合ちゃんを思い出します。

専業主婦のえみちゃん

専業主婦のえみちゃんは、毎日の生活にトキメキが無い!と思い、日常生活をいろいろ工夫するもののうまくいかない。おまけにダンナはなぜかエアロビに夢中(笑)。

どうすれば、毎日気持ちよくすごせるのか。そのヒントは案外身近にあったりするんですね。

鞄デザイナーのミチル

鞄デザイナーとして活躍していたミチルだが、あるときから注文が少なくなってしまった。しかしピンチのときこそチャンスと思いなおし、革職人の双子の老人に弟子入りして革の勉強をする。

それでも先行きの不安から、薫の弟でずっと子分のように思ってきたタカヒロに愚痴をこぼすと、タカヒロから突然「好きだ」と告白される。

自由か、安定かで心が揺れて…。

いきなり、恋愛対象外だった弟分からの告白って、うれしいけれど、年上としては受け入れるまでに迷ったりしてしまうんですよね。

その後の彼女たち

4人とも恋や仕事や日常生活を大切に生きているんです。
そこが読んでいてとても共感できる。ずっと仲良しで輝いていてほしいキャラクターたちです。そして幸せになってほしい。

このたび、ドラマ化にともない『デイジー・ラック』新装版が発売!4人のその後が4コマでちょこっと語られます。
4人とも、30代のころに描いたときめきのある生活を実践していて、なんだかうれしい。まるで懐かしいに会えたような気分です。

いままでの単行本ももっているけど、こちらもほしい!だってファンだもの!

『デイジー・ラック』収録短編

『デイジー・ラック』の単行本には他にも読み切り短編がいくつか掲載されています。これも女性たちの日常を描いた作品で面白いです。

「シエスタ」

さくらは、高校時代の友人、柏木くんに片思い中。けれど、彼には彼女がいて、友達以上に思われていない。

そんな中、別の男性から思いを告げられるものの、その男性は彼女との別れ話がこじれている。

思い余って顔見知りの占い師に頼ると、「純粋な気持ちなら両思い、邪心が生じると破綻」と言われ、告白して両思いになったものの、恋人にはなれなくて…。

失恋話ではありますが、新しい出会いとトキメキが感じられるお話です。

「ホリディ」

編集者のたまちゃんと書店員のミチルが4泊6日のハワイツアーへ。買い物とグルメを堪能し、慌ただしく過ごしたたふたりですが、最後はのんびり公園ですごす。

女子旅の楽しさが伝わってきます。

「ロングステイ」

書店員のミチルが引っ越しを決意。新しい街をみてまわるのは、なんだか旅をしている気分。

ユニットバス嫌いのヒナだったけれど、友人たまちゃんの一言で「新しい部屋をNYに見立てて住む」ことにする。

確かに、新しい街に越したときって散歩するのもワクワクしますよね。新しい発見があるし。

ヒナとたまちゃんが旅する「ホリディ」と「ロングステイ」は『travel journal』として一冊の本にまとめられました。読むと旅の気分を味わえます。

『travel journal』の感想はこちら

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