海野つなみさんの『クロエマ』は、貧困女子エマとお嬢様で占い師のクロエが人々の悩みを解決…はしません。
時に迷惑な客もやってくるし、クロエもエマも一緒に住んでいるのに、どこかお互い距離を置いて必要以上に仲良くもない状態です。
でも、それでも、やっていけるんですよね人間て。
『クロエマ2』あらすじ
相変わらずクロエ家で居候しているエマ。クロエは趣味で開いた占いの店が好評で客が訪れるように。しかし、迷惑系なヤバい客も増えてしまい、さらには陰湿なクソリプ攻撃を行うインフルエンサーも出現。
クロエはわざと招き入れ、占うことで相手を論破しようと試みます。
そのほか、知り合いの建築士の失踪事件、クロエに近づくミステリアスな青年の正体など、ハラハラする展開になっています。
鬼が潜んでいます
クロエは電車で知りあったミステリアスな男性。彼は偶然(?)、クロエの店にやってきて「ずっと探しているもの」を占ってほしいといいます。
そんな彼をエマは「魅力」あるいは「魔力」のある怪しい男と判断。クロエに近づかないように注意するのですが、クロエは「友だちでもないのに」と取り付く島も無い。
意見が常に食い違う二人は、よく軽いケンカをしていますが、これはこれでテンポの良い漫才のようで、少なくとも息は合っている気がします。
やがて彼の意外な「正体」が判明します。本名がわかった時のゾッとした感じといったら…!
結局、自分の中にも鬼はいて、(中略)自分の中の鬼をうまいことコントロールしていかねばですね。
p166
「魅力」も「魔力」、どちらの言葉にも「鬼」が潜んでいるんですね。
衝撃のラスト
2巻は1巻よりもミステリ要素が増えてきて、今後の展開が気になります。
そして、エマの第六感。以前から彼女にはある種の能力があるようなんです。火事の予知夢を見たり、連れ去られた知人の安否を言い当てたり。
ただの貧困女子ではないと思っていたら、ここにきて伏線が回収され、衝撃の展開に。
果たしてエマの運命は…、その時クロエはどう動くのか。3巻が愉しみです。
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