思うに少女というものは、生と、性と、死に、いちばん近い存在なのではないでしょうか。
少女たちは時に「生」そのもののように美しく、子どもでもなく、大人でもないその体は、限りなくエロティック。
そして、ふとしたきっかけでも「死」を選びそうな危うさを合わせ持つ。
今日マチ子さんが描いた「いちご戦争」は、少女と戦争、全く異なるふたつが見事に融合し、美しく、エロティックで、グロテスクな世界が展開しています。
そこには生と性と死がつまっている。
少女と戦争と甘いお菓子
制服を脱ぎ、カーキ色の軍服に身を包んだ少女たちの戦場には、甘いお菓子やフルーツ。
いちごは、彼女たちのはじけた血肉。
あのこのはらわたにはたくさんの赤いお菓子。
彼女たちを突き刺すのは、いちご味のポッキー。
「いちご戦争」は、今日マチ子さんの小さなスケッチブックに綴られた物語なので、単行本「いちご戦争」のサイズも、ちょうど新書くらいの大きさ。
小さなメモに描かれた世界。観ていると惹きこまれて大きさを忘れます。
どうか、手にとって見て下さい。今まで観たことのないような美しく甘く、恐ろしい戦争を。
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