『回転銀河2』には悪役も脇役もない。登場人物たちが入れ替わりながら、影響しあう物語。
時に惹かれ合い、時に突き放され、そうして銀河の星のように巡っていくのです。
『回転銀河2』あらすじ
1巻の登場人物のほか、後半に活躍する個性豊かなキャラクターたちが登場する2巻。
特に美しい双子の天野先輩は、惹きつけては引き離す重力のように、相手を翻弄していきます。
二重惑星
前回の事件からお互いを意識し始めた池上と須磨。けれど池上は須磨にそっけない。そんな池上の態度に不安を感じる須磨だったが、実はふたりとも、とっくにお互いに惹きつけあっていた。
それに気づいた2人は…
銀河鉄道
須磨ファンの宵子は友達に彼氏ができて一人の時間が多くなった。
ある日、突然木の上から降りてきた小宮山くんという少年と仲良くなるが、小宮山くんは一度も登校していない宵子のクラスメイトだった。
おまけに彼はもうすぐ外国にいくことが決まっていて…。
黒騎士
親友・須磨に淡い想いを抱く、男嫌いの恭子。下トーク連発のクラスメイト守口とは犬猿の仲。
ある日、須磨に好きな人ができたと知り、切なさを抑えきれず教室で涙を流す恭子。
守口は偶然その場を目撃してしまい、恭子の儚げな姿に心を奪われてしまう。
思い込んだら一直線、単純な守口は毎回猛烈なアプローチで恭子に迫るが、恭子は「キモイ!」と猛烈に拒絶。それでもあきらめない守口。
覚えてやがれ、そのうち お前をさらいに行くぜ!
と、ヴィジュアル系バンドの台詞のようなくどき文句で今日もアプローチに余念がない。
果たして守口の思いは届き、ミラクルを起こせるのか?
美しき世界
市川環は美しい少女だったが、周りの人間を信用せず孤立していた。そんな環が憧れるのが美しい双子の天野兄弟。
あるとき、「好きな人を取った」と女子グループに襲われているところを、偶然助けたのが憧れの天野先輩だった。
しかし、彼は意外な言葉を残して去っていった。残された環は…。
主役も脇役もいない物語
『回転銀河』には主役がいません。登場回数の多いキャラはいますが、彼らが主役というわけでもないのです。
一般の漫画で「モブ」と呼ばれる人たちにもスポットを当てて、彼らが主役の物語が展開します。
そして、少女漫画にありがちな「結局最後はみんないい子だった」がありません。特に美しい双子の天野先輩は最後まで底意地が悪いですし。
だがそれがいい。
世界は自分を中心に回転していて、引き付け合ったり、反発したりするのだから。
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