『乙嫁語り12』ではスミスは写真を携えて、これまで来た道を戻ります。
今度はガイドのアリのほかに、友人がつけた護衛のニニコロフスキ。そして再会したタラスさんと共に。
『乙嫁語り12』あらすじ
まずはペルシャ。7巻で登場した姉妹妻、アニスとシーリーンの暮らす屋敷を訪ねます。(この時代、女性同士の絆を結ぶ意味での「結婚」が認められていました。)
ペルシャでは女性客は女主人の館に招かれます。アニスとシーリーンはタラスの話に興味津々。
スミスは記録を残すために女性たちを写真に撮りたいと申し出るものの、さすがに主人に断られる。
そこでタラスさんが機転を利かせ、アニスとシーリーンを説得して屋敷内の撮影をすることに。
姉妹妻その後
相変わらずラブラブな姉妹妻さんたちですが、少し関係性が変化してきた感じです。
今ままではアニスの方がシーリーンを慕っていて、シーリーンはそれに対し、ちょっとツンデレな感じでした。
しかし、実はアニスは意外に天然でマイペース。そんなところをシーリーンが姉のように世話を焼く姿が微笑ましい。
ふたりはお風呂屋さんでも大勢の友達に囲まれ、アニスはこれまでの幸せだけど寂しかった心の空白を埋めることができたようです。
それを見て涙ぐむ召使いのマーフ。アニスってけっこう愛されキャラなんですよね。本人まるきり気づいていませんが。
アニスとシーリーンの出会いについては7巻で描かれます。
風習の違い
中央アジアでは当たり前の「馬に乗る」「顔を出して生活する(髪は隠す)」生活もペルシアでは珍しく、不思議なこととして捉えられます。土地が違うと、風俗も考え方もことなることが現れていて興味深いです。
ペルシアの女性たちは、家族以外に顔を見られるのが嫌だと感じるし、スミスの国の自由な結婚制度にも「親が決めた相手でないと、家族とうまくいかないのでは」と考えます。
私たちからみたら、親が決めた結婚なんて窮屈で閉鎖的だと感じますが、アニスやシーリーンたちには「こちら」がおかしいんですね。
サウジアラビアの女の子とルームシェアをするマンガ『サトコとナダ』でも、そうした風習や考え方のギャップがでてきますが、どちらが正解ということは無いんでしょうね。
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