『言葉の獣3』のテーマは「死」と「仕方ない」。言葉の獣が住む架空の森を旅するやっけんと東雲。
やっけんは死を恐れ、東雲は死は期待だという。死とはなにか。なぜ恐ろしいのか。言葉の意味に迫る。
「恐怖」と「わからない」に立ち向かうやっけんと東雲の辿り着く先は…。
『言葉の獣3』あらすじ
前回、「記憶」の言葉の獣に出会ってから、やっけんは死が怖いということを自覚する。一方の東雲は楽しみだという。
そんな二人の前に現れた二匹の獣。一方は目と口が黒く、もう一方には顔がなかった。二匹の獣に追いかけられる二人。
一体なぜ、彼らは追いかけてくるのか。そしてなぜ、「死」は怖いのか。
「死」について調べ始めたやっけんは、気持ちが先走りすぎてメンタルが不安定に。そんな彼女に東雲は「それはもう、仕方ない」と意外な言葉をかけ…。
「わからない」から「怖い」
二匹の獣はそれそれ、「わからない」と「怖い」の獣だった。怖いのに彼らの踊りに惹きつけられるやっけんと東雲。
「わからない」ことが「怖い」のは、わかっていたら対処ができけれど、わからないと何もできないから。
そして、同時に「怖い」は魅力的なんです。ホラー映画もそうですよね。
それはもう、仕方ない
やっけんは「死」が怖い。それはなぜなのか。私も若い頃は思い悩んだものですが、年を取ると考えなくなりました。
きっと、眼の前のことだけで精一杯になってしまうからでしょうね。
やっけんが「死にたくない」と恐れるたびに、「死」の獣は襲ってきます。そうすると、それだけしか考えられなくなり、捉えられてしまう。
それに抗うには「立ち向かう」ことと、「仕方ない」を受け入れること。
やっけんが死について諦め「仕方ない」の獣を抱き上げる時、ずっしりと重いんです。
確かに「仕方ない」には、重いものと軽いものがある。簡単に諦めがつくものと、そうでないものが。
ここのシーンをよんで、私ももう一度、生と死について考えたくなりました。
物語にも登場した、手話を覚えたゴリラが伝えた「死」は、「苦痛のない穴にさようなら」だったそうです。
寄籐文平さんの『死にカタログ』は世界の死の捉え方や死についてユニークなイラストで紹介した本。死がコミカルに、身近に感じられます。

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