『銀色の髪の亜里沙』和田 慎二

銀色 ミステリ

『白銀の墟 玄の月』第三巻で、驍宗さまが何年も山の中に閉じ込められる場面がありましたが、それを読んで思い出したのがこの『銀色の髪の亜里沙』です。

『巌窟王』をベースに、洞窟に閉じ込められた少女が脱出を試み、自分と家族を陥れた友人たちに復讐します。

70年代に描かれた話なのに今読んでも面白いです。

著:和田 慎二
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『銀色の髪の亜里沙』あらすじ

社長令嬢の亜里沙は、友人たちとピクニックに行った先で、崖から突き落とされてしまう。

実は友人たちはそれぞれ亜里沙に嫉妬していたのだ。中でも亜里沙の父の会社の重役令嬢・信楽紅子は父親と共謀し亜里沙の父を死に追いやり、会社乗っ取りを図る。

亜里沙は生き延びて洞窟にたどり着くものの、そこは濁流のため外に出ることができない。

亜里沙は同じように遭難した考古学者夫妻に助けられ、育てられる。聡明な老夫妻は彼女に応用の効く基礎知識やさまざまなことを教えた。

やがて老夫婦が亡くなる時に残してくれたヒントをもとに、ようやく外にでることができた亜里沙。

しかし、長い幽閉生活のためか、彼女の髪は銀色になっていた…。

経験が復讐を助ける

外に出てからの亜里沙は自分を陥れ、家族を殺した(母親も追い詰められて亡くなっていた)友人と、信楽親子に復讐すべく、彼女たちのいる高校に転入する。

ここからの復讐が痛快で!

しかし、いきなり外にでてもお金もないのにどうやって彼女たちに近づくのか…。と思ったら洞窟にあったのです、軍資金が。

地下には巨大なヒスイの壁があり、それを元にして大富豪となった亜里沙。

他の3人はそれぞれ、勉強、陸上、美貌を生かした芝居と、得意分野があり、それで学園を牛耳っています。それを亜里沙がことごとく潰していく!この小気味よさ!

それもこれも老夫婦から教わった知恵や暗くて足場の悪い場所で鍛えた脚力といった、洞窟時代に培った経験が役に立っている。

しかし最後の相手、信楽紅子はさすがに手強い。亜里沙は彼女の舞台に使用される「仮面」を利用しようとするのですが…。

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