『まめで四角でやわらかで 下』ウルバノヴィチ香苗

江戸イメージ 歴史
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たくましく、楽しい江戸の人々の暮らしを描いた『まめで四角でやわらかで 下』。美味しそうな江戸庶民のグルメから、お祭りや日々の暮らしの様子が丁寧に描かれています。

江戸庶民グルメ

『まめで四角でやわらかで』上巻でも、おいしそうな江戸のグルメや食材が登場しましたが、下巻でもたくさん、美味しいものが紹介されています。

いわし料理

棒手振りの喜兵衛さんは、魚河岸で粋の良いアジを仕入れてアジ寿司を作ります。喜兵衛さんの故郷では寿司はお祝いの時にしか食べられず、普段はつみれ汁ばかり。

でも、無性に食べたくなるのはいつも食べていたつみれ汁の方なんですね。

稲荷ずし

上巻の描き下ろし漫画で、稲荷ずしの屋台にあるどんぶりの中身を調べるエピソードが書かれていましたが、ここでようやく出てきます。

長屋の子供、金助と差配(長屋を管理する年寄)の孫・おかやが長屋のみんなに稲荷ずしを買い行った帰りに、長屋のお稲荷さんにお供えをすると、そこには狐ではなく、猫がやってきます。

著:ウルバノヴィチ香苗
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まめで四角でやわらかで

「まめで四角でやわらかで」のタイトルは豆腐のこと。調べてみると、江戸時代のお坊さんの言葉なのだとか。

世の中は 豆で四角で やわらかで 豆腐のような 人になれ人

大徳寺435世 大綱宗彦

物語に登場する長屋の人々は、事情を抱えながらも明るく生きています。

浪人の萩之輔は主家を失った過去があり、手習いの先生は夫と子供を亡くしています。他にも母一人子一人だったり、怪我をして仕事をあきらめたり。

けれどもみんな、今の暮らしに感謝しながら、ひたむきに生きているんです。

美味しいものを食べたり、祭りに参加したり、助け合いながら日々を楽しんでいる様子をみると、こちらも日々を大切に生きなきゃなと思うのです。

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