主人公・織ヱが四季折々の材料でつくるスープと、周囲の人々との日々を綴った『オリオリスープ2』
前回が春から初秋にかけてのお話とスープで、今回は秋から春までのスープが登場します。
手の込んだスープから、簡単につくれる汁物まで多種多様。登場人物も増えて、ますますおもしろくなってきました。
れんこんのすり流し
レシピの中で、いちばん簡単につくれそうなのが「れんこんのすり流し汁」。れんこんとしょうがをすって、塩麹(出汁でもよい)と一緒に軽く煮るだけでできます。
織ヱが風邪をひいた時、同僚がつくってくれたもの。弱った体に、優しい味。
思わず涙する織ヱ。それは彼女が愛する祖父に作った、最後の料理でした。
焦がしねぎの中華風スープ
装丁家の織ヱのもとに、少女漫画の表紙デザインの依頼が来た。少女漫画家・間宮あかねの正体はなんと、同じアパートのコワモテな住人・小遣(こづかい)。
締切に追われて元気のない小遣に、織ヱは漫画にでてきた「焦がしねぎの中華風スープ」をつくる。
このスープは簡単につくれるのでおすすめです。白ネギをごま油で炒めるのが一工夫。
焦がしたネギの風味がなんともいえません。そこに中華スープをいれて、肉団子を投入すればよし。漫画ではナンプラーを入れてアジア風に仕上げていました。
巻末には作中にでてきた漫画「千年王国の娘ユエリン」の漫画が一部掲載されていて、オリオリスープを読んで気になっていた読者にうれしいプレゼントでした。
これ、本当に連載してくれないかな。
織ヱのひみつ
『オリオリスープ2』では、織ヱの過去についてのお話がでてきます。
大好きだった日本画家の祖父が病気で食べられなくなり、家族を心配させないため織ヱが変わって食事を食べていたこと。
それが、祖父の寿命を縮めてしまったと考え、トラウマを抱えていたこと。
でも、会社の同僚や友人、周りの人たちのつながりから、祖父が大事にしていた「食べること」を見直し、過去を乗り越えていきます。
織ヱの過去に決着がついたので、連載が終わるのかな?寂しいな、と思っていたら、まだまだ連載は続いています。うれしい。
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