『超訳百人一首 うた恋い。3』 杉田 圭

小野小町 恋愛
小野小町

萌える百人一首『超訳百人一首 うた恋い。』、第3巻は枕草子の作者、清少納言とその周辺の人々のお話。

清少納言という人は、聡明で機知に富み、はっきりとした女性だったそうです。「うた恋い。」でも前向きで才気に満ちた女性として描かれています。
私は歴代の「うた恋い。」女性キャラクターのなかでも一番好きかも。

大河の主人公になった紫式部は、どちらかといえば陰キャのヲタク気質ですし。

一条天皇の后・中宮定子の女官・清少納言の周りには眉目秀麗な公達達が集まっていたのですねえ。


宮中での華やかで政治的駆け引きを含む応酬にもその才能を発揮。元ダンナは風流を介さない朴念仁だったらしいですが。
なかでも書家として名高い藤原行成も清少納言と交友関係があったとは知りませんでした。

行成との和歌の応酬の中に、孟嘗君の故事をさらっと混ぜて返すセンスはさすがだな。

夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも よに逢坂の 関はゆるさじ

清少納言の仕えた中宮定子とその一族は、藤原道長との政権争いに敗れ、このあと衰退の一途をたどっていきます。

でも清少納言は、定子の華やかな時代だけを切り取り、枕草子に描いたのだそうです。

DVD付き特装版には絵巻物語「うき世の月」が収録。1巻に収録された道雅と当子内親王の悲恋物語です。通雅は定子の兄・伊周の息子なんですね。

いろんなところでつながっているなあ。買うならDVDつきがおすすめです。

うた恋い。シリーズ

『超訳百人一首 うた恋い。』…百人一首選者の藤原定家と式子内親王の恋

『超訳百人一首 うた恋い。2』…在原行平と猫のおまじない和歌

『超訳百人一首 うた恋い。3』…バリキャリ清少納言と愉快な仲間たち

『超訳百人一首 うた恋い。4』…小野篁、紀貫之などマイナー歌人の面白エピソード

『うた恋い。和歌撰 恋いのうた。』…描き下ろし漫画と和歌の解説本

『超訳百人一首 うた恋い。【異聞】うた変。』…ツンデレ院貞明と奥さんのムズキュン恋愛

『超訳百人一首 うた恋い。【異聞】うた変。2』…紫式部のと藤原公任とのバトル

コメント

タイトルとURLをコピーしました