童話『小公女』をベースに海野つなみさんが描く『小煌女3』。舞台となる古き良きイギリスと未来のSF描写が融合した世界観が興味深いです。
物語も新たな展開が始まりました。
『小煌女3』あらすじ
『小煌女』の登場人物
- サリー…ベネディクト女学校のメイド
- ジノン(レベッカ)…惑星トアンの王女、次期女王
- セニン…ジノンの侍女
- オナスン…惑星トアンの首相の息子、女好き
- シクサ…オナスンの補佐
故郷の星トアンが消滅し、地球に残された少女ジノン。彼女は地球に帰化してレベッカと名乗り母校のメイドとなった。
しかし、彼女のまっすぐな正義感は周囲の反感を買ってしまい、教師つきメイドからハウスメイドに降格されてしまう。
レベッカをトアン人だと疑うシクサは、学校に忍び込んで接触をはかるものの、彼女は頑なに認めない。
シクサは彼女の監視を続けるが、彼のミスでレベッカは窮地に陥ってしまう。
一方、オナスンとサリーは急接近。屈託のないオナスンはサリーを一流デパートに誘う。サリーはレディのようにやさしく扱われてオナスンに好意を持つようになる。
けれどサリーは「だだのハウスメイドの自分が、彼に気に入られるはずがない」と思い悩んでしまい…。
メイドとお姫さま
海野つなみ先生は「小公女」をモチーフにこの物語を描いたそうですが、小公女セーラには彼女を助ける隣人カリスフォード氏から食事やプレゼントが贈られます。
レベッカも隣人のシクサが彼女の境遇をみかねて、食事やベッドなどさまざまな贈り物をします。
サリーもご相伴に預かるのですが、「もしかしたら」と自分の部屋のドアを開けても奇跡は起こりませんでした。
「そこらのハウスメイドに 誰が どんな魔法をかけてくれるというのでしょう」
レベッカのことは大好きだし、オナスンは優しくしてくれるけれど、それは自分にだけでなない。
頭ではわかっているけれど、そんな自分がみじめになってしまうサリー。レベッカはレベッカで、自分の元いた立場に苦しんでいるのですが。
はたして、レベッカの正体はジノン王女なのか。もうひとつの生き残り勢力、神官たちが地球へやってくることで真相が明かされていきそうですが…。