『本なら売るほど3』では、本棚付きの美味しいバーでほろ酔い読書。本好きたちとの本棚語り。本読みの理想が詰まっています。
『このマンガがすごい! 2026』オトコ編の第1位に輝きました。これを機に、古書店や書店を訪れる人が増えますように…。
『本なら売るほど3』あらすじ
『本なら売るほど3』では古本屋十月堂の常連客と周囲の人々の物語。過去に遺恨を残した客のその後も。
どれも素晴らしく、何度も読み返してしまいます。

- 猫の威を借る…児童書で猫の本。てっきり癒しかと思いきや…。(ひげよ、さらば)
- 空飛ぶ少年…香水とサン=テグジュペリの「夜間飛行」の思い出(夜間飛行)
- 1トンの塩…(アリス・B・トクラスの料理読本・塩1トンの読書)
- 4人の優しいひとりぼっち…十月堂店主と常連客の夜(夜飛ぶ女)
- 春の終わり…本を芸術の犠牲にする人と、本を捨てる人(おじいちゃんの封筒・紙の仕事)
- ニュー・シネマ・パラダイス…少年たちは古書店でエロに触れる(愛のコリーダ)
中でも、好きだったのがこの三つ。
1トンの塩
古本屋、隣には本棚つきの美味しいバー、その二階への下宿。まさに本読みの理想の住まいじゃないですか…!
まるで『森崎書店の日々』のようで憧れます。
十月堂の隣で、大家でもバー「阿吽」の御夫婦。お世話になっているけれど、マスターの独特の雰囲気に慣れない十月堂。
その時、元カノで常連客のマリさんからこんな言葉をもらいます。
ひとりの人を理解するまでには、すくなくとも1トンの塩を一緒に舐めなければだめ
私は辛いと思うとすぐに手放してしまいますが、理解したいと思う人には実践しようかと思います。そしてこの本、読んでみたい…。
4人の優しいひとりぼっち
十月堂が引っ越すことになり、常連客のジョージさんと田部さんに手伝ってもらい、バー「阿吽」で打ち上げ。
バーには『本なら売るほど2』で登場したエロ漫画家・人見さんもいて、4人で十月堂さんの本棚の話で盛り上がります。
自分の本棚を見せることは、全裸を晒すくらい恥ずかしいとオードリーの若林さんも言っていました。ネットの本棚はともかく、リアルの本棚は確かに恥ずかしいかも。
バー「阿吽」には、十月堂が選書した本棚があり、ほろ酔いで読書もできる。うわー、いいなあ。おまけに自分用のしおりを挟むこともできるんです。
本が読めるバー(昼はカフェ)は知っているけど、美味しいごはんと自分のしおりを挟めるのはいいなあ。最高です。
春の終わり
『本なら売るほど』に登場した美大生の、その後のお話。十月堂の師匠、岡書房の店主にまけてもらった本を卒業制作のオブジェにした南。
「材料費が浮いた」と言っていた彼ですが、講評では酷評。そりゃそうだ。ただなんとなくカッコよさそうで作って、それっぽいアート用語のコンセプトなんてバレるのよ。
まあそんな彼ですが、今では美術講師となり、十月堂を訪れます。
本を大切にせず切り刻んだ人と、本を大切にしながらも捨てざるを得ない人。ここも1話の『本を葬送(おく)くる』とリンクしています。


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